速報:住友金属裁判で原告勝訴

ICU大学院 : 平野遼
【CGS News Letter003掲載】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

 女性であることを理由に昇進や賃金で差別を受けたとして、住友金属の女性社員ら4人が、会社に男性社員との差額賃金や慰謝料など計約3億4000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は28日、計約6300万円の支払いを命じた。住友グループ3社の一連の男女差別訴訟で、女性側勝訴の判決は初めてである。しかし、住友金属側は控訴の姿勢を固めており、その企業内の労務管理を改めるといったコメントを表明する意向もないようだ。他の住友系の住友電気工業と住友化学工業については一審大阪地裁がいずれも請求を棄却したが、大阪高裁で会社側が昇格や解決金支払いに応じ和解が成立している。他の2社が和解という形でもこの問題を解決しようという姿勢を見せているのとは対照的に、である。こういった体質はある種日本企業の暗部であり、改善されるべき問題の一つといえよう。

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