01. ニュースの最近のブログ記事


 2016年春季卒業式より、学部卒業生が着用するガウンが、男女共通で襟なしのものとなることが決まりました(従来は、女性は襟つき・男性は襟なし、修士・博士はジェンダー問わず襟なしでフード着用、となっていました)。
 どなたもスムーズにキャップとガウン、フードを借りることができます。
 今季貸し出し日程は2016年3月16日(水)、17日(木)の2日間です。貸し出しについては学内portalサイト等をご参照ください。

 CGS(国際基督教大学 ジェンダー研究センター)は、橋下徹氏(「日本維新の会」共同代表、大阪市長)の「従軍慰安婦」と沖縄の性産業をめぐる一連の発言(5月13日以降)、およびそれを擁護する政界の他の発言に対し、すべての人間、とりわけ近隣諸国と沖縄の女性の尊厳を貶めるものとして、強い異議を唱えます。

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2012年3月11日(日)~31日(土)の期間、24時間全国どこからでも無料で電話相談ができる「よりそいホットライン」が開設されています。
 
 なんでも相談できるホットラインですが、性別や同性愛など、セクシュアリティに関する相談を専門に行うスタッフが常駐している点は、特に画期的です。
 また、その他の相談に関しても、当事者の方だけではなく、その周囲でどうしたらいいか迷っている方からの相談も受け付けているそうです。友人や家族からカミングアウトされた方、知っている人がもしかしたらドメスティックバイオレンス(家庭内暴力/DV)の被害にあっているのかもと心配な方など、様々な方の相談を、24時間いつでも行うことができます。

この機会にぜひ利用したり、広く紹介してください。

※当センターは当該事業の運営には関わっておりません。詳細や問い合わせ先については下記のホームページ等をご参照いただきますようお願い致します。

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「よりそいホットライン」開設のお知らせ

 0120-279-338(フリーダイヤルつなぐささえる)

 ガイダンスの後にそれぞれの番号をプッシュすると、専門のラインにつながります。
 24時間、全国どこからでも通話料無料。
 携帯電話・PHS・公衆電話からもかけられます。

#1 生活や暮らしに関する悩み相談
#2 外国語による相談(Helpline for Forerigners)
#3 性暴力、ドメスティックバイオレンスなど、女性に対する暴力の相談
#4 性別や同性愛に関わる相談(セクシュアル・マイノリティ全般)
#5 死にたいほどのつらい気持ちを聞いて欲しい

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3月11日から31日まで、24時間どこからかけても無料の「よりそいホットライン」という電話相談が始まります。
「よりそいホットライン」は、被災地からのご相談や、全国で「社会的排除」にさらされている方々のご相談を受け付けるもので、厚生労働省の補助を受けたモデル事業です。

このホットラインには、性別への違和感や同性愛の悩みなどに真剣に耳を傾け、一緒に考えるセクシュアル・マイノリティ専用回線もあります。

ご本人はもちろん、家族や友だち、周囲の方々のご相談もお受け致します。
どんな些細な悩みでも構いません。
ためらわずに、どうぞお電話ください。
お待ちしています。

【よりそいホットラインのウェブサイト】
http://279338.jp/yorisoi/

主催:一般社団法人社会的包摂サポートセンター
委託協力:共生社会をつくるセクシュアル・マイノリティ支援全国ネットワーク ほか

 国際基督教大学ジェンダー研究センター(CGS)は、「HIV / エイズに見る日本・アジア」(仮)と題するワンデー・レクチャーシリーズを2011年秋に開催いたします。
 本レクチャーシリーズは、HIV / エイズと「我々」について考える試みの一環であり、2011年2月に行われた、日本国内に置けるHIV / エイズの状況にフォーカスしたセミナー(「HIV / エイズを考える ー病の他者かへの抵抗ー」)に引き続く、第2弾のイベントです。先のセミナーでは、「日本社会においてHIV / エイズはどのように扱われているのか」「HIV陽性者にとって日本はどのような社会なのか」などの問いを中心に、HIV / エイズという「病」の日本社会における扱われ方を、当事者の視点を重視しながら再考しました。
 今回のレクチャーシリーズでは、地域的枠組みを一歩広げ、アジアにおけるHIV / エイズの状況を把握するとともに、医療•支援といった切り口から現象をとらえていきたいと考えています。また、人の移動ボリューム / パターンの増大 / 多様化をふまえ、国家の領域を超えた「アジア」という観点から、日本の中のアジアにも注目する予定です。特に、アジア諸国からのニューカマー在日外国人に対するHIV / エイズを含む医療支援についての現場の報告や、日本という地域やセクシュアリティの差異を超えた支援・予防のあり方に関する報告を盛り込む予定です。HIV / エイズ医療を媒介にして見えてくるアジアのあり方、そして日本におけるアジアとは何なのか。今後ますます必要とされる「他者」との関わり方に対する模索として、HIV / エイズを見つめていきます。

多くの方のご参加をお待ちしております。

国際基督教大学 ジェンダー研究センター
センター長
加藤恵津子


※以下詳細については2011年7月末現在調整中の内容であり、変更の可能性があります。
※各講演の詳細な時間や講演者については、決定され次第順次お知らせいたします。

CGSは下記の期間、大学の一斉休暇に伴い、閉室させていただきます。

2010年12月23日(木)~2011年1月5日(水)

ご不便をおかけいたしますが、宜しくお願いいたします。

国際基督教大学ジェンダー研究センター

一橋大学ジェンダー社会科学研究センター(CGraSS) 代表:木本喜美子
【CGS Newsletter013掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

「大学のジェンダー教育者は孤立しがち。連携を」との願い(ニューズレター11 号)から、2009 年、CGS と一橋大学CGraSS の共催で「多摩ジェンダー教育ネットワーク」が発足しました。

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CGSは今学期も読書会を開催します!今回は火曜ランチと金曜夕方の二本立てです。
奮ってご参加ください。
『性の歴史I』読書会が月曜19時10分からに変更となりました。
場所は引き続きCGSです。お間違えのないようお気をつけください。

開催場所:ジェンダー研究センター(ERB-301)
問い合わせ先:0422-33-3448(担当 川坂)
大学までのアクセス方法はコチラ
大学内の地図はコチラ(5番の建物)

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なぜ非異性愛者ばかりが「名乗り」を強要されるのか。

ニュースコンテンツサイト「デルタG」のライター・
運営スタッフであるミヤマアキラさんと、
フェミニズム研究をご専門とし、セクシュアリティ
を主な関心領域とされる大学教員の飯野由里子さんが
対談形式での講演を行います。

「名乗り」としてのカミングアウトや、一方的な「名付け」や人格への
還元など、「名付け」をめぐる政治性についてお話いただきます。
ぜひお誘い合わせの上、ふるってご参加ください(予約は不要です)。

ジェンダー研究センターは昨年11月より、LGBT支援を行っているイギリス・ブリストル市議会 Youth and Play Services部署とのコラボレーションを企画して参りました。イギリスのLGBTを取り巻く環境は過去5年間で大きく変化しました。The Civil Partnership Act 2004、The Equality Act (Sexual Orientation) Regulations 2007等の法律面での大きな変革により、性的指向を理由とする差別が禁止され、社会全体がLGBTに対する認識を新たにするようにと強く促されています。ブリストルはそのイギリスでもLGBT支援が充実している市として知られています。

イベントはRainbow CollegeとCGSも参加するUK-Japan LGBT youth exchange project
committeeの共催で行われます。LGBT支援を中心でになっておられる行政関係者をお招きして、お話を伺います。以下、Rainbow Collegeからの告知をどうぞご覧ください。
皆様のお越しを心よりお待ちしております。

Street Rally by Mr.ASANO in Nicho-me, Shinjukuレインボーカレッジ:遠藤まめた
【CGS Newsletter 008掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

 2007年4月、東京都知事選挙が行われた。今回の選挙で注目されたのは石原慎太郎氏が3選されるか否かという点であり、結果から言うと石原氏の勝利に終わったのだった。ニュース速報を見ながら私は全身から力が抜けていくような気がして、テレビの電源を消す気力も起きず、頭を抱えてしまった。
 私はトランスジェンダーの当事者として、今回の選挙に大変注目をしていた。私は都民ではないので投票権はなかったが、今度の選挙は全く他人事とは思えなかった。気がつけば浅野氏の勝手連の集会でスピーチを行い、街頭演説や彼が招かれているイベントへ足を運んでいる自分がいた。

ICU大学院:丹羽尊子
【CGS Newsletter 008掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

2007年4月20日、「第51回国連婦人の地位委員会等について聞く会」が内閣府にて行なわれた。内容は、男女共同参画に関する最近の動きと、2007年2月26日~3月9日に行なわれた第51回国連婦人の地位委員会の報告であった。
今回の国連婦人の地位委員会の優先テーマは「女児に対するあらゆる形態の差別と暴力の撤廃」。女児が「児童」や「青年」というカテゴリーで一括りにされ、不可視であるが故に十分な対策がとられてこなかった現状が改めて認識され、女児固有のニーズの分析、関連統計の必要性とその整備等についての議論が深められた。確かに発展途上国では、女児は男児と比べて幼い頃から家事の担い手として期待されているため、教育へのアクセスが確保されないことが多い。また今回の決議にもあったように、早期に、かつ強制的に結婚させられるなど、性的搾取の対象ともなりやすい。しかし、女児に対する差別と暴力は、所謂発展途上国だけの問題だろうか。

ICU 学部:川口遼【CGS NewsLetter 006掲載記事】

 2006年3月25日、港区男女平等推進センターにて「ジェンダー概念について話し合うシンポジウム」が開催された。ウェブサイトで公開されている開催趣意にもあるとおり、本シンポジウムは、いわゆる国分寺市事件を受けて開催されたものではあるが、性差別撤廃を目指す研究や運動への反対運動、近年激しさを増してきた一連の「バックラッシュ」全体への対抗をも目的としている。主催は同シンポジウム実行委員会、後援はイメージ&ジェンダー研究会、日本女性学会である。

ICU 大学院:川坂和義【CGS NewsLetter 006掲載記事】

 2006年3月5日、東京の学習院大学において「同性カップルの生活と法律」というテーマでRainbow Talk 2006が行われた。このイベントは、「同性パートナーの法的保障を考える全国リレーシンポジウム」として、尾辻かな子大阪府議議員が呼びかけ人となり、大阪(2/26)、東京(3/5)、香川(3/19)、札幌(3/26)、東京(4/16)と順次開催された。おそらく、同性婚がテーマのイベントでは、日本の歴史上最大規模のものだっただろう。今回(3/5)の学習院で行われたシンポジウムも200人以上がつめかけ、用意された会場が満席となっていた。

ICU 大学院:加藤悠二【CGS NewsLetter 006掲載記事】

 2006年春に日本各地を縦断して行われた同性パートナーの法的保障を考える全国リレーシンポジウム「Rainbow Talk」に引き続き、夏も多くのセクシュアル・マイノリティの連帯を示すイベントが実施された。6月には愛知県で6回目となるHIV/AIDS啓発イベント・Nagoya Lesbian & Gay Revolution2006(NLGR2006)が、7月には第1回青森インターナショナルLGBTフィルムフェスティバルが開催されるなど、恒例となってきたイベントの他にも、新しいイベントも日本各地で興隆してきている。今回の記事では、私が参加した東京のイベントを中心に、2006年夏のセクシュアル・マイノリティイベントのレポートを記したい。

CGS編集部
【CGS News Letter005掲載】

 2005年6月14日、「『男女共同参画』に隠された問題をただす!!」と題し、参議院議員である山谷えり子さんの講演会が三鷹市産業プラザにて行われた。男女共同参画推進協議会副部会長を務め、一男二女の母でもある山谷さんによるこの会は、内容・形式ともに、まさにバックラッシュの「講演会」であった。
 

大阪大学大学院 : 久保田裕之
【CGS News Letter005掲載】

 2005年12月3日・4日と、雪のちらつく宮城県仙台市において日本ジェンダー法学会(JAGL)の学術大会が開催された。研究者と実務家の橋渡しを目指して2003年に発足した当学会も今年で3年目を迎える。会場を東北地方に移した今回も、全国からジェンダーと法に関心を持つ法学者・弁護士・司法書士をはじめ、法社会学・社会学などの研究者からNGO関係者までが集まり、報告やシンポジウムのなかで熱心な議論が交わされた。私は、ジェンダーと法を学ぶ学生の全国ネットワークである「ジェンダー法学ネットワーク」(GLn)のメンバーとして第1回大会から毎回参加していることもあり、今回の大会の内容や雰囲気などを2日目の個別報告を中心にレポートしてみたい。個人的には、ジェンダー法の若手研究者二人の報告は実践的にも理論的にも非常に興味深く心躍るものであった一方で、学会における研究者と実務家との橋渡しという点においては今後の課題を意識させられたというのが、感想である。

マレーシア国民大学 : ラシーラ・ラムリー
【CGS News Letter005掲載】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

2003年7月に設立されたジェンダーリサーチセンター(CGR)、マレー名Pusat Penyelidikan Gender(PRG)はマレーシア国立ケバングサン大学(UKM)社会人文科学科に所属する研究機関である。ジェンダー研究における国家および地域調査研究機関として、CGRはマレーシアおよび東南アジア全域に住む人々のQOL向上への貢献が見込まれる関係諸分野においての知識および経験の集積に寄与することが使命であり、UKM内外の研究者に分野横断的ネットワーク形成の場を提供することを目標としている。

ICU学部 : 金子活実
【CGS News Letter005掲載】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

 2006年1月7日、お茶の水女子大学にて「アジア認識とジェンダー」研究会シンポジウム「東アジアの『戦後』60年:軍事化とセクシュアリティ」が開催された。北朝鮮を脅威としながらナショナリズムが台頭する東アジアの軍事化と、ジェンダー・セクシュアリティとの関連について、韓国、日本、中国の現状から興味深い報告があった。基調報告で講演した権仁淑さん(明知大学校、韓国)は「韓国の軍事化とマスキュリニティ」と題し、50年代から70年代における韓国で、経済的、軍事的に強い国家を構築するために、女性性と男性性がどのように規定されていったかを報告した。

匿名
【CGS NewsLetter 004掲載】

 2005年8月13日、東京レズビアン&ゲイパレード2005が3年ぶりに帰ってきた。会場である代々木公園イベント広場には午前中から多くの人がつめかけ、パレードのために仮装した人々や出店で非常に盛り上がっていた。パレードのプレ企画として行われたシンポジウム、「HIVのリアリティが変えるもの~HIVの予防とHIV陽性者の生きやすい社会について~」が行われ、年々増加していくHIV感染者の中での、ゲイ・バイセクシュアル男性間におけるHIV感染について、活発なディスカッションが行われた。

首都大学大学院 : 大河原麻衣
【CGS NewsLetter 004掲載】

 2005年7月、神戸にて第七回アジア・太平洋地域エイズ国際会議(7th International Congress on AIDS in Asia and the Pacific, 通称、神戸会議)が、タイのバンコクにて第一回アジア・クィア国際会議(1st International Conference of Asian Queer Studies, 通称、クィア学会)が開催された。神戸会議は7月1〜5日にかけて開催され、エイズに関わる研究者・NPO・当事者らが各国から集まり、様々な報告・講演・ワークショップなどが行われた。クィア学会は7月7〜9日にかけて開催され、クィア・スタディーズに関わるセクシュアリティ研究者・活動家らによる講演・研究報告がなされた。両会議とも、アジア圏におけるジェンダー・セクシュアリティ研究にとって欠かせない重要な意義をもつ会議であったといえる。

ICU学部 : 番園寛也

 去る6月1日横浜市のフェリス女学院大学の創立記念講演として行われたアイリーン・カーン氏の講演に行ってきました。カーン氏はアムネスティインターナショナルの事務総長であり、世界で最大の規模を持つ同団体の代表に、初の女性、初のアジア系、そして初のイスラム教徒として就任されました。また事務総長就任以前は国連難民高等弁務官事務所に勤務し、2001年8月に事務総長の任に就き、その直後あの9.11同時多発テロに直面されました。彼女は9.11以降の困難な状況下で、様々な人権問題と向き合い、多くの分野においてアムネスティの役割を拡げ、発展へと導いてきました。この講演会ではアムネスティインターナショナルが推進する”Stop Violence Against Women”キャンペーンに関連し、彼女の経験とそれに基づくメッセージが語られました。

 日本女性学会が最近のジェンダーバッシングに関する声明を発表しました。内容は以下の通りです。

ICU学部 : 百枝亜由美

 4月16日(日)に東京学芸大学で開催されたフェミニスト経済学日本フォーラム2005年度大会に参加して来ました。二部構成となっていたこの大会は、まず自由論題の発表が行われ、ついで共通論題に関する報告が行われました。自由論題においては、外国人家事・介護労働者に関する報告や、ペイドワークとアンペイドワーク時間の検証報告、また資本論の再検討や家計概念の研究といった多様な報告が行われました。

大阪大学大学院 : 久保田裕之
【CGS News Letter003掲載】

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 医学や生物学のような客観的な自然科学の領域にまでジェンダーの視点を持ち込むことは、科学とは何かを解さない社会科学者の越権行為なのだろうか?科学とは何か、客観性とは何かを考える上では、認識論や科学哲学といった視座が不可欠となってくる。

ICU大学院 : 平野遼
【CGS News Letter003掲載】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

 女性であることを理由に昇進や賃金で差別を受けたとして、住友金属の女性社員ら4人が、会社に男性社員との差額賃金や慰謝料など計約3億4000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、大阪地裁は28日、計約6300万円の支払いを命じた。住友グループ3社の一連の男女差別訴訟で、女性側勝訴の判決は初めてである。しかし、住友金属側は控訴の姿勢を固めており、その企業内の労務管理を改めるといったコメントを表明する意向もないようだ。他の住友系の住友電気工業と住友化学工業については一審大阪地裁がいずれも請求を棄却したが、大阪高裁で会社側が昇格や解決金支払いに応じ和解が成立している。他の2社が和解という形でもこの問題を解決しようという姿勢を見せているのとは対照的に、である。こういった体質はある種日本企業の暗部であり、改善されるべき問題の一つといえよう。

ICU学部 : 清水雄大
【CGS News Letter003掲載】

 母国で貧しさに窮している女性を日本でいい仕事があるなどと言葉巧みに誘い、運び屋が偽造パスポートなどを駆使し日本に移送。暴力団などに監禁された後、風俗店などに売り渡され、移送料などの名目で平均300〜500万円の借金を背負わされる。被害者はどのくらい返済したのかも知らされることなく、別の店へ次々と「転売」され、性労働を強制され続ける-----米国務省が2月に発表した人権状況に関する2005年度国別年次報告書は、日本におけるトラフィッキング(人身売買)の深刻さを浮き彫りにした。

専修大学大学院 : 田村直子
【CGS News Letter003掲載】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

 2004年国会で裁判員法が成立した。重大な刑事裁判に市民が参加する制度で、2009年までに施行される。国民の司法参加は民主主義の実現にとって意義が高く、その道を拓いたのは画期的だが、裁判員制度は未だ様々な問題を含んでいる。その一つは、ジェンダー視点の欠落という問題だ。

ICU大学院 : 東 志保
【CGS News Letter003掲載】

 2004年10月14日(木)、東京外国語大学で、トリン・T・ミンハの新作「Night Passage」の上映会・講演会・及び札幌大学の今福龍太教授(文化人類学)と立命館大学の西成彦教授(比較文学)とのディスカッションが行われた。ミンハは、ポスト・コロニアリズムとフェミニズムの立場から、彼女自身がもつ複数のアイデンティティ(ヴェトナムで生まれ、フランスとアメリカで学び、セネガルで教える)を利用し、アイデンティティの複数性の問題について、映像・詩・音楽・著作活動で表現してきた。カリフォルニア大学バークレー校で映像論の教鞭もとっている。私は映画、とくにフィクションとドキュメンタリーの境界の問題について関心があるので、ジャンルに頼らない映像作家ミンハについて知りたくて、参加した。

ICU卒業生 : 吉成愛子
【CGS News Letter003掲載】

 卒業論文の中で「性産業と旅行産業」の関係を取り上げたが、論文を提出したあと実際に現状を見たいという思いに駆られ、フィリピンとタイの実情を約3週間かけて見てきた。アンへレス(フィリピン)のバリバゴ地区では英語や日本語の看板が溢れ、バンコク(タイ)のタニヤ通りは銀座や歌舞伎町をそのまま持ってきたような通りであった。まさに外国人を客層とした性産業がそこにはあった。法律上、性産業で働ける最低年齢は18歳となっているが、18歳と答える子の中にはもっと幼く見える子もいた。出生証明制度の整っていない田舎から来た子は年齢をいくらでも偽れる。店も客も若い子を求めているのだ。バーに30分いただけで3人の女の子からレディースドリンク(彼女たちの収入源)を「おねだり」された。注文さえすれば基本的に触り放題である。富を持つ人が貧しい人にお金を援助し、その代わりに性的サービスを受けるという「援助交際」が産業として確立してしまっているのである。

ICU在学生 : 清水雄大
【CGS News Letter002掲載】

 ドメスティック・バイオレンス(DV)防止法が、今年の通常国会において全会一致で改正された(5月27日成立、12月に施行の予定)。本稿では、今回の改正のポイントを説明した上で、改正後も残る問題点をジェンダーの視点から論じる。

大阪府立大阪女子大学大学院 : 堀久美
【CGS News Letter002掲載】

 昨年のジェンダー法学会の設立に続いて、経済学においても新たな動きがあった。4月17日(土)、日本における交流と研究の蓄積、1992年に設立された国際フェミニスト経済学会(IAFFE)などの国際的な研究動向の把握と共有を当面の主な課題に、フェミニスト経済学日本フォーラムが設立され、設立記念シンポジウムが法政大学を会場に開催された。そのスタートの熱気を実感したいと東京まで足を運んだのだが、果たして、私の期待どおりのシンポジウムであった。予想をはるかに上回る参加者で、熱心な報告、議論が行われた。

ICUアジア文化研究所 : カマヤニ・シン【CGS News Letter002掲載】

 今日、あらゆる方面において近代化が進み、女性の果たす役割が高まっているにも関わらず、花嫁が花婿へ持参金や家財道具を贈るダウリーと呼ばれる慣習は、インド全域で一般化しており、その重要度がますます高まると共に費やされる金額の値も上昇している。花嫁の家族が所来の花婿の家族の両旧に見合う充分なダウリーを支度できない場合には、花嫁は花婿の家族から冷酷な扱いを受け、死に追いやられる事も多い。特に、インドのいくつかの地域、及び共同体においては、女児の誕生は招かれざるものであり、呪いとすらみなされる事もある。このような状況を引き起こした要因の一つしてダウリーはあげられる。ダウリー制度が女性の地位を下げる原因となっていることから、女性は全力をもってこの制度に抵抗すべきである。たとえ両親がより高い社会的地位をもつ男性を花婿にと追い求めていても、女性自身が身らからの地位を向上させなければならない。そうすれば、男性は「結婚してくれ」と懇願しながら、こちらへ駆け寄ってくるようになるだろう。

ICU在学生:新田裕子【CGS News Letter001掲載】

 ICUのある三鷹市では、現在市民が集まり「三鷹市男女平等条例」の試案作りが行われている。2月の会議では、「ドメスティック・バイオレンスの定義と禁止条項の中に『男性から女性への暴力』という文言を明記すべきか否か」が論点となり、二つの意見が鋭く対立した。1つ目は男女間に限らず例えば同性愛者間の暴力も同様に抑止するため、条文中の「男性から女性へ」という文言を削除し、代わりに「親密な関係にあるもの」とすべきという先進的な意見。2つ目はこれに対し、実際の被害者の大部分を占める女性の保護を徹底するため、「男性から女性へ」と明記するべきという意見。確かに性的マイノリティも保護したい。しかし、「男性から女性へ」と明記しないことで、当初対象としていた男性から女性への暴力に対する抑止効果が弱まってしまう。ここに大きなジレンマがある。現在苦しんでいる女性を救うために性的マイノリティを切り捨てていいのか。一部の人権を守るためには他の人々の人権を軽視せざるを得ないのか。私はICUの学生として会議に参加しこの大きな問いにぶつかった。そして今も答えを模索し続けている。

ICU在学生:清水雄大【CGS News Letter001掲載】

 昨年、性同一性障害(GID)による戸籍上の性別変更を可能とする特例法が成立、今年7月に施行される。GIDと診断された者のうち、①20歳以上 ②現に婚姻をしていない ③現に子がいない ④生殖腺またはその機能がない、などの要件を全て満たす者が性別変更が可能だとした。社会に無視されてきた当事者にとってこの法律が持つ意味は極めて大きい一方、子供を生んだという過去の事情で将来を縛る酷な規定であるなど問題は多い。現に全ての要件を満たす者は、希望者の4分の1程度に留まる見通しだ。また私たちは、GID当事者たちをそのような立場に追いやる、戸籍で性別を管理するという性差別的制度への批判的な視点を持つ必要がある。

ICU在学生 : 久保田裕之【CGS News Letter001掲載】

 日本におけるジェンダー研究と法学の溝を埋め、研究者と法律実務家の橋渡しになることを目指して2003年12月6日・7日、早稲田大学においてジェンダー法学会の創立集会と第一回シンポジウムが行われました。2日間にわたって多くの法曹実務家・法学者・社会学者の方々が参加し、大変な盛況のうちに幕を閉じました。2004年度から日本で新しくスタートする法科大学院における将来の法曹のジェンダー教育の問題、および女子差別撤廃条約などの国際条約をどのようにして国内の裁判に活用していくかという問題などについて、発表・報告に続き熱い議論が交わされ、まだ新しいジェンダー法学という実践の可能性を感じた2日間でした。

ICU在学生:清水雄大・久保田裕之【CGS News Letter001掲載】

 2004年1月、男女雇用機会均等法をめぐる女性労働訴訟として注目を集め、控訴審で係争中だった住友電工裁判の和解が発表された。これは同社に勤務する女性らによって、男女差別を行ってきた会社と国を相手取って争われた労働賃金訴訟である。大阪高裁の強い勧告で実現した今回の和解では、間接差別の存在を認め、①会社は原告に1人500万円を支払う ②原告を昇進させる ③国は差別是正のため積極的に調停を行っていくという画期的な内容であった。私たちはこの朗報に強く胸を打たれたが、その夜のニュースでの扱いの小ささに日本での男女平等への道のりは長いのだと思い知らされた。

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