2009年12月アーカイブ

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2009年度CGS読書会のラインナップが決まりました。
皆さん、お気楽にご参加下さい。

終了しました。

<初級>
堀江有里(著)
『「レズビアン」という生き方―キリスト教の異性愛主義を問う』
【毎週 水曜日12:50~13:40  初回:12月16日 担当者:長尾有起】
カミングアウトしたプロテスタント牧師のたたかいのなかから生まれた理論と
実践。キリスト教神学とレズビアン・スタディーズが切り結ぶ、セクシュアリ
ティ研究の新たな成果。
キリスト教の知識がない方もお気軽にご参加ください。

<中級>
スーザン・マクレアリ (著)
『フェミニン・エンディングー音楽・ジェンダー・セクシュアリティ』
【毎週 火曜日19:10~  初回:12月15日 担当者:小河原峻ICU学部】
文学の世界で早い段階から発展して来たフェミニスト批評が音楽を対象とする
とき、音楽理論はどのように切り崩されるのか。快楽、欲望、身体をキーワー
ドに、オペラにおけるカストラートからポップスにおけるマドンナまで、様々
な作品を読み解く一冊。

<上級>
Eli Clare(著)
『Exile and Pride: Disability, Queerness and Liberation』
【毎週 水曜日19:10~  初回:12月16日 宮澤日奈子ICU学部、番園寛也】
CP(脳性まひ)のある障害者として、セクシュアリティとジェンダー
の異端者として、歴史的なことから現代的なことまで理論を突き詰めつつ理論
によって切り捨てられる部分も丁寧に論じている。本書はジェンダー・セク
シュアリティと障害を主要な切り口としつつ、そこから人種や階層、地域、環
境といった幅広い論点につながっている。

場所:ジェンダー研究センター(ERB-I 301)
資料配布:初回に配布方法をお伝えします。
連絡先:kkawasaka@nt.icu.ac.jp (川坂)

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CGSニューズレター 012号が完成しました。
CGSなどでペーパー版を配布しているほか、以下のURLより、pdf版がダウンロードできます。是非ご覧下さい。
なおペーパー版・pdf版に収録されている記事は、要約の場合があります。記事全文は、左のカテゴリーより、「E.

ソース別分類」「04.ニューズレター」から「012号」を選択してご覧下さい。随時公開していきます。
CGSニューズレター 012号をダウンロード

CGSニューズレター 012号目次

CGSセンター長/国際基督教大学上級准教授:加藤恵津子
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

田中かず子(2004-07)、生駒夏美(2008)に続き、四月よりセンター長を勤めております、加藤と申します。設立から「もう」六年目とも「まだ」六年目ともいえるCGSですが、第二ステージに入りつつあることを肌で感じています。
第一ステージは組織体制や活動の土台作りを急ピッチでゼロから推し進めた時期で、ここで「ジェンダー・セクシュアリティ研究プログラム(PGSS)」の提供、ジャーナルやニューズレターの発行、読書会、ティーパーティー、図書とコミュニケーション・スペースの提供、講演会の企画といった活動の原型が作られました。2004年から2007年には、大学COEプロジェクトの一環として、「アジアにおけるジェンダー」を社会科学・人文科学・自然科学の各視点から討議する国際ワークショップ・シリーズを四回に亘り主催しました。

ICU学部(語学科3年)
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

2009年5月20日、「ジェンダー研究へのアプローチ」の授業の公開講座として、ニュースコンテンツサイト「デルタG」主宰のミヤマアキラ氏と、大学教員の飯野由里子氏が『〈名付け〉をめぐるポリティクス』というテーマの下に講演を行った。「なぜ非異性愛者ばかりが「名乗り」を強要されるのか」、「「名乗り」としてのカミングアウトや、一方的な「名付け」や人格への還元など、「名付け」をめぐる政治性について」(公式ポスターより)。講演から考えたことをここに述べたい。

ICU卒業:decofemi
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

現在ICUでは大型寮建設計画が進んでいるが、一昨年まで寮生として構内に暮らした経験から、ICUと寮について改めて考えてみたい。
私が住んでいたのは、全員相部屋の"女子"寮で、1階の共有スペース以外は寮則により"男子"禁制であった。大学職員等で「男子」とされる人がどうしても2階に上がらなければならないときには、必ず寮生が立ち会い、「男の人二階に上がりま〜す」と呼びかけてから通す。これはどうしても私が慣れることが出来なかったルールの一つだ。

ICU大学院修了:丹羽尊子
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

2009年6月27・28日、お茶の水女子大学において日本女性学会大会が行われた。一般会員から分科会担当を募集したり、初日に行われることの多いシンポジウムをまとめとして最終日に行う等、学会設立から30年という歴史に安住せず、未来に向けた意欲が感じられる大会であった。
シンポジウムでは「今ジェンダーの視点で問い直す貧困と労働」というテーマで、栗田隆子(フリーターズフリー)、赤石千衣子(しんぐるまざぁず・ふぉーらむ)、田中かず子(女性ユニオン東京・働く女性の全国センター(ACW2))の3氏による発表が行われた。

ICU学部:宮澤日奈子
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

2009年7月3日から5日にかけて、カルチュラル・タイフーン2009が東京外国語大学にて開催された。今年は、Inter-Asia Cultural Studiesとの合同で、各地域から参加者が集まる国際学会"Inter-Asia Cultural Typhoon 2009"として催され、サブテーマの「グローバリゼーションの破断点で問う文化のポリティクス−貧困、監視、検閲を超えて」のもと、幅広いトピックで数多くのパネルが組まれた。会場内では、絵画や洋服、映像などを使ったアート作品が立ち並び、会場の外には屋台や音楽のステージに多くの人が集まった。熱気にあふれた会場と、たくさんの参加者の高揚した様子から、この一大イベントの成功にかける強い思いや、国際学会ならではの特別な緊張が伝わってきた。「国境」を越えた形で今大会が開催され、様々な国、人種、地域、階層、民族、性別、宗教、障がいなどの背景を持つ人々が集まる中で、あらゆる差異をめぐる問題は、議論の重要なトピックとして、あるいは内省的に配慮すべきものとして、意識的に扱う気運を感じた。

【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

発達障害者支援法の成立など、ここ数年で発達障害の社会的な認知は高まりを見せている。しかし、こだわりが強い、コミュニケーションができないといった外部からのステレオタイプとともに語られることも多い。そうした語りに対し、当事者の立場から実際は何が起こっているのかを克明に描写し、当事者研究という手法で発達障害の語り直しをした『発達障害当事者研究』の著者の一人である綾屋紗月さん。
また綾屋さんはDVサバイバーでもあり、今年の8月に出版された『前略、離婚を決めました』の中ではその経験と離婚にいたるまでの道筋が語られている。
発達障害とDVという2つの経験の中で綾屋さんが感じたものとは何だったのだろうか?(編集部)

【CGS Newsletter012掲載記事の全文バージョンです。ダイジェスト版はこちらからお読み下さい。】

鈴木直美(CGSスタッフ/以下:鈴)
今日はですね、6月に卒業される方々に、在学中にはなかなか言えないようなことまで含めて、ICUの「ここがこんな風によくなるといいな」っていう話を......いろいろあると思うんですよ、ここで学生生活していると......そういった話をしていただこうとお集まりいただきましたー......ってやろうと思っていたら、ずいぶん前の卒業生や在学生まで集まってしまった感じで(笑)、いっそ趣旨はそのままに、みんなで匿名座談会とさせていただきたいのですが、まぁそんな感じでよろしくお願いします。

【CGS Newsletter012掲載記事の全文バージョンです。ダイジェスト版はこちらからお読み下さい。】

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酒井さんのプロジェクト名がICRSU(ICU Child-Rearing Support Union)と決まりました!
e-mail---> icrsu.since2009@gmail.com
URL---> http://groups.google.co.jp/group/ICRSU
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【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

ALS(=筋萎縮性側索硬化症)とは、運動神経が変性を起こす神経難病である。この病気は進行性で、未だ有効な治療法が発見されていないため、病状は徐々に進んでいく。麻痺が呼吸筋までおよべば呼吸困難におちいり、放っておけば死に至る。
病状がここまで進行すると、現状では人工呼吸器の装着以外に生存の道はない。にもかかわらず、現在、人工呼吸器の装着を選ぶALS患者は3割に満たないという。特に女性患者の場合、さらに呼吸器の装着率は下がると川口さんは語る。こうした背景にはどのような事情があるのだろうか。(編集部)

【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】【英語全文バージョンはこちらからご覧いただけます。】

マサキチトセ(CGSスタッフ 以下マ):ポルノグラフィーについての基本的なスタンスを教えてください。
チャリダポーン教授(以下チ):そもそもポルノは性的幻想の一つのあり方として捉えられるべき、プライベートな時間に誰しもが楽しむ権利を持っているものと考えます。しかしポルノを事細かく見た時、そこにはポルノ以外の物事との関連性やポルノそのものの多様性が見られ、ポルノ全体についての基本的なスタンスというものは築けません。ある種のポルノと違う種のポルノには、違うスタンスを持つ事があるのです。私たちは理論や説明を一つ打ち出し、そこに類似の全てのケースを矮小化しようとしがちですがそれではうまくいきません。私たちは全ての物事を個別に見る必要があるのです。

ICU大学院:セザレ・アルベス・フェハジ
【CGS Newsletter012掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

日本には職業の分配に関してバイアスがかかったジェンダーアプローチがあり(玄田, 2005)、日本の警察は同様の心的態度を再生産していると言える。男性は警察機構の中核に位置づけられ、積極的にコミュニティ・ポリシング(コミュニティにおける警察活動)に参加し市民との直接的交流を伴う毎日のルーティンワークを行なうための空間は女性からは奪われている。本稿では、日本のジェンダー不平等、またそれが日本の警察にどのように影響を与える可能性があり、ブラジルのような日本以外の国々での所謂「交番モデル」の実行にどのように制限を与える可能性があるか検討する。

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