03. 論評の最近のブログ記事

大学生:清水かな
【CGS Newsletter013掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

 2010 年2 月16 日、「信仰とセクシュアリティを考えるキリスト者の会」(ECQA)代表であり、日本基督教団牧師である堀江有里氏が、「キリスト教とセクシュアル・マイノリティ/ セクシュアル・マイノリティとコミュニティ」というテーマで講演を行った。講演では、ピア・カウンセリングを中心としたECQA の活動や日本のキリスト教におけるセクシュアル・マイノリティの状況についてお話しいただいた。

NPO 法人ピアフレンズ:佐藤太郎
【CGS Newsletter013掲載記事の全文バージョンです。ダイジェスト版はこちらからお読み下さい。】

2010 年5 月17 日(月)から21 日(金)まで「セクシュアル・マイノリティを正しく理解する週間」が開催されました。期間中は、専用の電話相談ホットラインが設けられるとともに、福島みずほ内閣府特命担当大臣(男女共同参画・青少年育成・自殺対策担当)も参加するシンポジウムも行われました。本稿では、セクシュアル・マイノリティの人権問題に取り組むNPO、ピアフレンズの佐藤太郎さんに実現までの歩みについて報告していただきます。

CGS 編集委員会

大学院生: 川坂和義
【CGS Newsletter013掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

 2010 年2 月22 日、東京大学で「東アジアにおけるクィア・スタディーズの可能性」と題された公開シンポジウムが行われた。このシンポジウムでは、朱偉誠さんが台湾におけるクィア・スタディーズ( 以下、QS) の受容と発展について、眷芝珊さんが香港におけるクィア・アクティビズムの歴史と現在について講演した。ここでは紙幅の関係上、筆者が朱の発表から示唆をうけた点にのみ言及する。

名古屋市立大学教授:市川誠一
【CGS Newsletter013掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載、参考図表を加えています。】

●日本の男性同性間のHIV 感染動向
 日本では未発症HIV 感染者(以下、HIV 感染者)およびAIDS 患者の発生を把握する厚生省(現厚生労働省)によるサーベイランスが84 年から始まり、「エイズ発生動向年報」が公表されている。85 年に初めて報告されたAIDS 患者6 件は、全例が男性同性間の性的接触経験者(Men who have Sexwith Men , 以下MSM)であった。

大阪教育大学学校危機メンタルサポートセンター:野坂祐子
【CGS Newsletter013掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

「出会い系サイトはキケン」「セックスをしてお金をもらうなんて、イタイ目にあうはず」「愛のあるセックスが一番!」セックスにまつわるこんな言説、はたして本当なのでしょうか? 近年、インターネットや携帯電話の普及に伴い、性風俗店に勤務せずとも出会い系サイトなどを利用することで、個人的にセックスをしてお金を得る手段が広がりました。セックスワークのプロとアマチュアのボーダレス化ともいえる現象が起きています。

朝日新聞編集委員: 竹信三恵子
【CGS Newsletter013掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

●女性の貧困の深刻化
 貧困はこれまで、男性の問題として受け止められがちだった。だが統計からは、女性の低収入ぶりが、はっきりと見えてくる。財務省の給与所得統計では、年収200万円以下の働き手は女性の4割以上にのぼる。「年収300万円時代を生き抜く経済学」といった本が数年前に売れたが、その水準を大きく下回る自活できない働き手だ。

■8月30日の衆院選では、民主党の「圧勝」というよりも、自民党への国民の「圧倒的な見切り」が顕わになった、という声も聞かれます。自民党がなぜ「見切られた」のかを、「ジェンダー」という視点から考えるための、興味深い資料があります。

■WAN(Women's Action Network、 http://wan.or.jp/ )が、選挙に先立って各政党にアンケートを行いました:アンケート結果 (.pdf)

ご覧のとおり、「女性の権利」に関する二つ目の質問では、〈『ジェンダー』という語の使用禁止・排除について〉、自民党のみが、理由の記述なく「排除は正しい」と回答しています。

■このことを含め、今回の政権交代について、CGS所員・スタッフは、たとえば以下のように捉えています:

「女たちの戦争と平和資料館」館長:西野瑠美子
【CGS Newsletter008掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

アメリカ下院に「慰安婦」決議(H.Res121)が提出されて以来、安倍首相は「河野談話は継承する」といいつつも、旧日本軍の強制を否定する発言を繰り返した。その発言が、被害国はもとよりアメリカの大手メディアを含めて国際社会から批判を浴びると一転、安倍首相は訪米中にブッシュ大統領に対して「謝罪」し、ブッシュ大統領は「謝罪を受け入れる」と応じたという。「慰安婦」被害者でもないブッシュ大統領に謝罪し、ブッシュ大統領が「受け入れる」というこの奇妙なやり取りは、一体、何だろうか。被害者疎外の「謝罪」が、何を解決するというのだろうか。

立命館大学院:ヨシノユギ
【CGS Newsletter 008掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

2007年3月末、京都では、余寒はあれど光の量は増していた。GID(性同一性障害)治療に伴う乳房切除手術の失敗を理由として、私は、大阪医科大学を提訴した。本稿では、GID医療の前に横たわる課題と、今回の裁判にまつわる思いを述べたい。なおここでの見解をもって、全てのGID当事者の思いを代表・代弁するつもりはないことを了とされたい。

ICU学部:井芹真紀子
【CGS Newsletter 008掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

安倍首相による度重なる「強制性否定発言」をうけて再び光があてられている「慰安婦」問題であるが、この問題を学校教育はどのように捉え、教えているのだろうか。この6月に母校の女子高で行った教育実習の中で「慰安婦」問題を取り上げたときの体験をもとに、そこに潜む問題を考えたい。

ICU学部生 : 川口遼
【CGS News Letter005掲載】

【要約】
 映画「メゾン・ド・ヒミコ」では、ゲイのための老人ホームを舞台に、借金を背負いながら塗装会社の事務員として働く沙織(柴崎コウ)、老人ホームのオーナーである沙織の父親・卑弥呼、その恋人・春彦(オダギリジョー)を巡る人間模様が描かれている。その性のあり方故に家族から離れて生活する老人ホームの入居者たちは、人生の末期において否応無く家族と向き合わさせられていく。また、この映画は沙織がつとめる塗装会社の専務、細川(西島秀俊)を巡る女性社員の争いを湛然に描くことにより、普遍的とされていた異性愛規範を相対化もする。この会社には、細川との性的な関係を担保に、女子社員の会社内における権力が保証される構造が存在する。この構造は、まさしく非対称的な男女間のセクシュアリティの交換を正当とみなす、異性愛規範に基づいている。この構造から距離をとっている沙織、春彦が細川と関わることにより、今まで問われることのなかった細川のセクシュアリティが相対化され、ひいては構造自体が非普遍的であることが暴かれる。つまり、この映画は一見するとゲイを巡る物語のように見えるが、異性愛規範を問うものとも読めるのだ。

ICU学部生 : 外山容子
【CGS NewsLetter 004掲載】

 2005年9月18日、ICUで開催された「アジアン・フィルム・ショーケース」にてイ・ジョンファ監督作品「結婚の贈り物」が上映された。イ・ジョンファさんは梨花女子大学で物理学、同学院で教育工学を学び、卒業後はTVドキュメンタリーや子供番組の脚本家として活躍している。日本で結婚し、現在も日本で生活している。

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