CGSオープンレクチャー講師 石島コータさんが新聞に掲載されました

4月に開催されたCGSオープンレクチャーの講師、石島コータさんが毎日新聞「ひと」欄に掲載されました。
全文は次のとおりです。ぜひご覧ください。

毎日新聞 2008年9月6日 東京朝刊
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ひと:石島浩太さん=トランスジェンダーのギタリスト ◇石島浩太(いしじま・こうた)さん(46)

 体は男なのに「私は女だ」と心が叫ぶ。幼いころから抑え込んできた自分を解き放ち、トランスジェンダーのギタリストとして演奏活動を始めた。

 米大リーグの元エージェント。日本人選手の代理人を務め、ヤンキースや巨人など日米のチームを渡り歩いて通訳や渉外の仕事も経験した。「野茂英雄やイチローを間近に見て思ったのは、自分を偽らないこと」

 新聞記者だった父の転勤で、子ども時代のほとんどを海外で過ごした。性のはざまで苦しみながら、表面上は「普通」を装った。ニューヨークで広告代理店に就職し、米国人女性と28歳で結婚。語学力を買われて野球界の裏方に飛び込んだ。

 「ニューヨークは勝者の街。交渉の場では常に強い自分が要求された。次第に精神のバランスを崩し、トランスジェンダーであることを妻に打ち明けた」

 愛することに性別は関係ない。2人の間には娘もいる。だが、破局した。

 ありのままの自分で生きようと今年4月に帰国。偶然入った東京・高田馬場のライブハウスで得意なギターを披露したところ、元プロデューサーの杉浦正士さん(61)に見いだされた。

 カミングアウトした自分を「同世代の女性たちが支えてくれる」と話す。男社会に船出したマイノリティーへのエールと受け止める。<文と写真・明珍美紀>

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 ■人物略歴

 東京都生まれ。芸名・コータ。米パーソンズ美術大卒。ライブ関係はMIE(電話03・3364・0503)へ。

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