ICUジェンダー研究センター(CGS)運営委員有志は、ICU祭でのミスコン企画に深い憂慮を表明します。
ミスコンがある種の外見/能力/振舞の人間像を規範とする抑圧構造に依拠するものであることには、過去20余年、多くの議論の蓄積があります。
日々、見つめられ、判断される、個々人への視線の暴力を、ICU祭の場で、キャンパスで、再生産することに異議を唱えます。
特技やパフォーマンスを評価基準に加えることで、ミスコンが持つ「規範による人間の序列化」が無化されるものではありません。
またポータルサイトを利用することにより、参加者が客体化され管理不可能な場に流通していき、想定外の人権侵害を引き起こす危険性も憂慮されます。
コンテストに参加するしないに関わりなく、全てのICU生とICU祭来場者がこの企画の提示する序列に組み込まれ、そのことにより、またこの企画を巡る女性/マイノリティへの配慮を欠いた言説により、傷つく人、傷ついている人がいることを憂慮します。
私たちは学生の皆さんの行動を禁止するものではありません。
しかしキャンパス内に人権侵害をもたらす恐れのある企画については、自発的な再考を望みます。
2011年6月 CGS運営委員有志