若手研究者によるアクションプログラム・YoRAP開設

CGS事務局長:加藤 悠二
【CGS Newsletter015掲載記事】

2011年度冬学期より、CGS研究所助手(RIA=Research Institute Assistant)がイベントコーディネーターを務める新たな試み・YoRAPが始まりました。この試みの背景と、2012年6月までに開催された6つのイベントの概要をご報告します。

 CGSは2004年の開設以来、毎学期2~4本程度のペースで数多くの講演会など様々なイベントを開催してきた。CGS開設当初は学部生やRIAの声を反映させながら企画が立てられていたが、ここ数年はCGSの体制変更に伴う業務体系の再構築が優先され、これらの声を活かすことができていなかった。特にRIAはCGSで多くの業務を担いながらも、その働きを実績とする機会や、研究成果を発表する機会に恵まれておらず、精神的疲弊を加速させる現状があった。

 この状況を打破すべく、CGSでは2011年度冬学期より、RIAが企画し、イベントコーディネーター(以下EC)を務めるイベント枠・YoRAP(Young Research Action Project)の創設を決定。2012年1月以降、6つのイベントが実施された。

 各人の関心や研究成果を活かし、形式・内容ともに多岐に渡るイベントが開催できた意味は、CGS/RIAの両者にとって大きい。2012年度もYoRAPは開催の予定である。

【講演会】NHKディレクターに聞く!あたらしいTV番組のつくり方-メディアとセクシュアル・マイノリティ-(EC:加藤悠二)
開催:1月18日(水) 70名参加
講師:今村裕治(NHK大阪放送局制作部ディレクター)

【映画上映会】映画を通したセクシュアル・マイノリティとの対話-映画「しみじみと歩いてる」上映会-(EC:加藤悠二)
開催:1月28日(土) 40名参加
監督:島田暁(映像作家、RainbowAction代表)

【講演会】「酷兒(クィア)」と台湾文学(EC:進藤竜一)
開催:2月25日(土) 30名参加
講師:紀大偉(台湾国立政治大学台湾文学研究所・助教授)

【公開研究会】身体の(不)可能性と<生存>の要求:ディスアビリティ理論とクィア理論の対話から(EC:井芹真紀子)
開催:3月20日(火・祝) 50名参加
登壇者:飯野由里子(東京大学先端科学技術研究センター)、清水晶子(東京大学大学院情報学環・総合文化研究科)、星加良司(東京大学大学院教育学研究科付属バリアフリー教育開発研究センター)
※CGSとして初の文字通訳導入イベント

【講演会】国際的人権課題としてのジェンダー・セクシュアリティ(EC:加藤悠二)
開催:5月17日(木) 130名参加
講師:稲場雅紀(「動く→動かす」事務局長、(特活)アフリカ日本協議会国際保健部門ディレクター)
(一般教養科目「日常生活とジェンダー」共催)

【講演会】ベーシック・インカムの可能性女性/学生の視点から(EC:堀 真悟)
開催:5月31日(木) 50名参加
講師:堅田香緒里(埼玉県立大学社会福祉学科助教)
(pGSSメジャー科目「ジェンダーと社会構造」共催)

※各イベントの詳細な報告は、ジャーナル「Gender and Sexuality」第8号(2013年春発行予定)に収録される。そちらもご参照頂きたい。

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