Sumposion創設を振り返って


ICU卒業生(ID 05):清水雄大
【CGS Newsletter016掲載記事/特別特集:CGS開設10周年へ向けて】

在学時にCGSに多く関わり、卒業していったICU生には、卒業後もジェンダー・セクシュアリティの視点をもって、それぞれの現場で活動を続けている方も多くいます。ICU LGBITサークル「Sumposion(シンポシオン)」創設メンバーのひとりであるID05清水雄大さんに、当時を振り返ってもらいました。

 私がICUの学生だったころに、仲間と共にSumposionを創設したのは、CGS開設から間もない2005年のことでした。

 ICUには、その当時より、性的マイノリティが集う学生サークルがありましたが、主にメンバー間の交流を行うにとどまるものであって、学内外の性的マイノリティに関わる諸問題を考え行動するような組織ではありませんでした。

 こうした中、ICUで開講されているジェンダー・セクシュアリティに関する授業を履修したり、CGSのコミュニケーション・スペースで仲間と話し合ったりするうちに、入学式で全学生に対して世界人権宣言に従う旨を宣誓させるほど人権に関する取り組みの先進性を有するICUにあっても、なお、性的指向や性自認に基づく差別が存在すること、そして、その状況を変えていくべく行動することの重要性を認識するに至り、Sumposionを設立することになりました。

 設立後は、学内のトイレや更衣室、教員による差別的な発言など、学内における諸問題の解決に取り組むとともに、講演会や読書会を開催するなど、学内にとどまらない社会的な視野も持ちつつ活動していくこととなりましたが、こうした活動に際し、CGSから種々のサポートを頂いたものです。

 いま振り返ると、CGSがレインボーフラッグを掲げて学内に堂々と存在しているという事実は、非常に心強いものでした。設立10周年を控え、その重要性は増すことこそあれ、減じることはありません。CGSには、これからもその旗を降ろすことなく、ジェンダー・セクシュアリティに関する様々な動きの結節点としての役割を果たしていただくことを、強く期待します。

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