「安心・安全」を提供する「居場所」


NPO法人 サポートハウスじょむ カウンセラー:髙山直子
【CGS Newsletter016掲載記事/特別特集:CGS開設10周年へ向けて】

2008年「自己尊重ワークショップ」講師のほか、ニューズレターにも度々ご寄稿頂くなど、さまざまな場面でCGSに関わってきてくださった、NPO法人サポートハウスじょむのカウンセラー・髙山直子さん。髙山さんから見るCGSとはどんな場所なのか、お話し頂きました。

 私の講演やワークショップでは、「知識を意識に、意識を行動につなげる」ことを目的としていますが、CGS主催で開催したときの参加者においては、私の講演やワークショップで得た知恵を実際の生活や生き方に結びつけて考える「意識の変化」の早さに驚きました。そうした参加者の力は、「こうあるべき(should/must)」に囚われないCGSが創り出す開放感によって引き出されていたようにも感じました。CGSでは多様な「性」に関わる概念や社会問題と真正面から向き合っており、それが「違い」を超えて迎え入れるような包容力を感じさせる雰囲気につながっているのだと思います。

 私のカウンセラーとしての専門は「女性問題」ですが、「違い」を超えて人との関わりをエンパワメントにつなげるとはどういうことなのかを、送っていただいているニューズレターも含めCGSとの関わりを通して、改めて考える機会になっています。

 開放的でかつ包容力を感じられるCGSを支えているのは、概念に囚われず真摯に問題や困難と向き合い、話し合いを重ねながら方向性を導き出していく事務局スタッフの力であり、CGSの活動の中に組織がそこに関わる人と共に成長する過程を垣間見た気がします。CGSの運営スタイルは、「違い」を超えた組織としての活性化の大きなヒントになると思います。

 サポートハウスじょむも対象は女性ですが、「安心・安全」を提供することをミッションにしています。CGSのような開放感と包容力を感じられる「居場所」が増えることが、生きやすい社会を創っていくと信じています。

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