さらなる可能性の発見を


レインボー・アクション代表/映像作家:島田暁
【CGS Newsletter016掲載記事/特別特集:CGS開設10周年へ向けて】

NL第7号では、「フツーに動いてみたGAYのこれから」という記事を「akaboshi」名義でご寄稿頂いた、レインボー・アクション代表で映像作家の島田暁さん。その後もさまざまなイベントへのご参加、3度の映像作品上映会の開催でもご協力頂きました。今号では、これからのCGSへの期待をお寄せ頂きました。

 恥ずかしながら私は、CGS主催2006年の尾辻かな子さんの講演会『「虹色」の社会を目指して』を聴講するまで、「性的指向」という言葉すら知らず、男性として男性を好きになる自分の捉え方を知りませんでした。

 数が少ないというだけで、自分に関する知識を得る機会すら奪われて来たのかと気づけたことは大きかったです。今でも義務教育現場での存在言及は未実現。かつての自分のような人は大勢いると思います。CGSには、とにかく長くいつまでも、多くの人に「気づきのきっかけ」を作り続けて欲しいです。

 また、レインボー・アクションの活動では最近、特に「(セクシュアル・マイノリティの)当事者ではないのですが...」と参画してくる方が増えていると感じています。深く話してみると、世間に求められる「男らしさ」「女らしさ」の規範の窮屈さに我慢がならず、疲弊しているにも関わらず、日常生活の中で本音を吐き出せる相手が見つけられないというのです。スティグマが関係しているのでしょう。

「コミュニティ」的なつながり方ができにくい、そうした人たちのことが気になります。しかも、相当な数で存在しているはずです。

 CGSには今後ますます、性的アイデンティティにとらわれず、幅広い人々を包括する活動をも発展させて頂けたらと思います。「出会いのきっかけ」を作り、つながり、発信すること。新たな人との出会いは、可能性をいつまでも拡げ続けることでしょう。

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