03. アジアから: 2005年4月アーカイブ

ICU卒業生 : 吉成愛子
【CGS News Letter003掲載】

 卒業論文の中で「性産業と旅行産業」の関係を取り上げたが、論文を提出したあと実際に現状を見たいという思いに駆られ、フィリピンとタイの実情を約3週間かけて見てきた。アンへレス(フィリピン)のバリバゴ地区では英語や日本語の看板が溢れ、バンコク(タイ)のタニヤ通りは銀座や歌舞伎町をそのまま持ってきたような通りであった。まさに外国人を客層とした性産業がそこにはあった。法律上、性産業で働ける最低年齢は18歳となっているが、18歳と答える子の中にはもっと幼く見える子もいた。出生証明制度の整っていない田舎から来た子は年齢をいくらでも偽れる。店も客も若い子を求めているのだ。バーに30分いただけで3人の女の子からレディースドリンク(彼女たちの収入源)を「おねだり」された。注文さえすれば基本的に触り放題である。富を持つ人が貧しい人にお金を援助し、その代わりに性的サービスを受けるという「援助交際」が産業として確立してしまっているのである。

ICU大学院 : 朱恵文
【CGS News Letter003掲載】

 日本で酒井順子著『負け犬の遠吠え』というエッセイがベストセラーになり、「負け犬」という「未婚、子ナシ、三十代以上の女性」を指す言葉が流行したのをきっかけに、「負け犬論争」が盛んに行われている。それとほとんど同じ時期に、隣の中国では、「中国式離婚」というドラマが大きな反響を呼び、「夫婦関係」や「妻のあり方」といった「勝ち犬」の話をめぐって議論が行われていた。

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