「女たちの戦争と平和資料館」館長:西野瑠美子
【CGS Newsletter008掲載記事】【ペーパー版と同一の文章を掲載】
アメリカ下院に「慰安婦」決議(H.Res121)が提出されて以来、安倍首相は「河野談話は継承する」といいつつも、旧日本軍の強制を否定する発言を繰り返した。その発言が、被害国はもとよりアメリカの大手メディアを含めて国際社会から批判を浴びると一転、安倍首相は訪米中にブッシュ大統領に対して「謝罪」し、ブッシュ大統領は「謝罪を受け入れる」と応じたという。「慰安婦」被害者でもないブッシュ大統領に謝罪し、ブッシュ大統領が「受け入れる」というこの奇妙なやり取りは、一体、何だろうか。被害者疎外の「謝罪」が、何を解決するというのだろうか。