01. CGSから: 2005年11月アーカイブ

国際ワークショップ2005コーディネーター: 生駒夏美【CGS NewsLetter 004掲載】

 去る9月16日から18日、まだ夏の暑さが残る中、CGS主催による第二回国際ワークショップがICU構内にて開催されました。今年のサブテーマは「アジアにおけるジェンダー表象」。日本全国からはもちろん、中国、韓国、フィリピン、タイ、マレーシア、インドネシア、ベトナム、インドからの参加者が集まり、活発な議論を繰り広げました。3日間の会期中、私たちはジェンダー表象をさまざまな角度から取り上げることをめざしました。各企画へ多くの学生が参加、アカデミックなディスカッションの他に、フォーラム・シアターという聴衆参加型演劇の試みや、映画監督を招いての上映会とトークなども行いました。特に3日目の「アジアン・フィルム・ショーケース」では、日本、ベトナム、韓国、中国から5作品を上映し、三鷹市をはじめとする近隣都市より一般の方にも多くご来場いただくことができました。この企画だけでも総集客数は200名を超えました。アカデミックなだけの、大学内部で閉ざされたワークショップにしたくないというCGSの方針が実を結んだものと、感謝しております。ご来場・ご協力くださった方々に厚く御礼申し上げます。

ICU大学院生 : 平野遼
【CGS NewsLetter 004掲載】【ペーパー版と同一の文章を掲載】

 2005年6月19日から25日まで、韓国・ソウルの梨花女子大学において、第9回国際的学際女性会議「Women"s World 2005」が開催され、2300人強が参加した。1981年イスラエルのハイファで開催されたのを皮切りに、世界各地で3年に一度開かれてきたが、9回目において初めてアジアで開催が実現した。

ICU学部生 : 外山容子
【CGS NewsLetter 004掲載】

 2005年9月18日、ICUで開催された「アジアン・フィルム・ショーケース」にてイ・ジョンファ監督作品「結婚の贈り物」が上映された。イ・ジョンファさんは梨花女子大学で物理学、同学院で教育工学を学び、卒業後はTVドキュメンタリーや子供番組の脚本家として活躍している。日本で結婚し、現在も日本で生活している。

編・CGS編集部 著・小林成生(フィリピン在住)、吉成愛子(ICU卒業生)
【CGS News Letter004掲載】

 2005年4月発行CGSニューズレター3号に掲載された吉成愛子さん(ICU卒業生)の記事『タイ・フィリピンの旅行産業と性産業』について、フィリピンに在住する小林武生さんからCGS編集部宛にメールが届いた。小林さんは、日本のフィリピンクラブの店長やフィリピン人芸能人プロダクション勤務を経て、現在フィリピンで生活している。吉成さんは、3週間訪れたフィリピンとタイにおける「旅行産業と性産業」の実情をCGSオンラインに掲載する記事としてまとめた。小林さんは、この記事の情報がフィリピンの一部に限定された偏った情報である点をあげ、性産業が栄えているという偏った情報は、フィリピンのマイナスイメージにつながると意見した。

 二人の議論はフィリピンの現状についてさまざまな点から展開され、多くの情報が引き出された。吉成さんが第三世界における旅行産業の中に性産業が「経済的搾取」の構造で組み込まれてしまっていることに問題意識を置くのに対し、小林さんは、フィリピンで生活する側からみた現地の状況に焦点を当てている。立場の違いから若干の齟齬はみられるものの、往復した書簡からは結果的に多くを得た。編集部では小林さんと吉成さんの間を中継し、数回にわたる書簡のやり取りとその全文を、お二人の許可を得てCGSオンラインで公開する。

 2005年5月27日、ICUにて新たな学科間専攻ジェンダー・セクシュアリティ研究(PGSS)の開設を記念して、東京大学大学院人文社会系研究科教授、上野千鶴子氏の講演会が開催されました。講演のテーマは「ジェンダー・セクシュアリティ研究に何ができるか?」。「初学者にも上級者にも面白いものを」との要請に見事に答える刺激的かつ濃度の濃い講演となりました。また、聴衆も学生、教職員、一般のお客様など400名を超え、大盛況のうちに終了しました。

 つきましてはこの講演の全文を、上野教授の許可の下、公開します。なお、引用は一切、許可できませんのでご注意ください。

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